「求人は出してるんですけどねぇ……」

はぁ〜……。木村さん、ちょっと聞いてくださいよ。

おやおや、どうしたの? ずいぶん大きなため息だねぇ

いやぁ、採用のことなんですけど……。
求人サイトにも載せてるし、ハローワークにも出してるんですよ。でも、なかなか応募が来なくて。

条件が悪いのかなと思って、求人票の文章も見直したんですけどねぇ……。

あらら、それは悩ましいねぇ。
ちなみにさ、求人を出す以外には、何かやってる?

えっ? 求人を出す以外、ですか?
うーん……特には……。あ、ホームページにも採用情報は載せてますよ!

おっ、いいじゃない。
じゃあさ、そのホームページを見た人は、どんな施設なのかイメージできそう?

え? そりゃあ、施設の住所とか、サービス内容とか……。
あとは、給与や勤務時間も載ってますし。

うんうん。じゃあ、どんな人が働いてるかは?

……え?

職場の雰囲気とか、新しく入った人がどうやって仕事を覚えていくかとか。

……あ〜〜。
そういうのは、あんまり載せてないですね……。

じゃあ、ちょっともったいないかもしれないねぇ。

えっ、もったいない!?
求人を出しているのに、応募につながらないのはなぜ?
求人媒体に募集を掲載することは、採用活動の大切な第一歩です。
しかし、求人を出しているからといって、必ずしも応募につながるわけではありません。
給与や勤務時間などの条件を見直すことも大切ですが、それだけでは解決できない場合もあります。
採用活動が思うように進まないときは、求人票の内容だけに目を向けるのではなく、求職者が応募先を選ぶまでに、どのようなことを考えているのかという視点を持つことも大切です。
求人を「見つけてもらう」のと「応募したくなる」のは別の話

でも木村さん、求人票には仕事内容も条件も書いてますよ?
それだけじゃダメなんですかね?

もちろん、それは大事だよ。給与も勤務時間も、求職者にとっては大切な判断材料だからね。

たださ、ちょっと想像してみて。
同じような給与、同じような勤務時間の施設が、求人サイトにいくつも並んでいたら……どこを選ぶ?

うーん……。家からの距離とか、休日の多さとか……。

そうだね。それもある。
じゃあ、条件がほとんど同じだったら?

えぇ〜……。それは悩みますね。

でしょ?(笑)

そんなときに、「こっちはどんな雰囲気の職場なんだろう?」「新人でも働きやすいのかな?」って、もう少し詳しく調べたくなる人もいると思わない?

あっ、なるほど……!
そこでホームページを見るわけですか。

そうそう!
求人サイトやハローワークは、まず募集を知ってもらうための場所。
一方で、自社のホームページは、その施設のことをもっと知ってもらうための場所として使えるんだよね。

なるほどなぁ……。求人媒体に掲載したら、あとは応募を待つだけだと思ってました。

待ってるだけじゃもったいないんだよね。
せっかく興味を持ってくれた人がいるなら、その人が知りたいことをちゃんと用意しておきたいじゃない?
求人媒体と自社サイトは、どちらか一方を選ぶものではない
求人媒体と自社ホームページは、対立するものではありません。それぞれに異なる役割があります。
- 求人媒体・ハローワーク:仕事を探している人に募集を見つけてもらう
- 自社ホームページ:施設の特徴や働く環境を伝え、応募を検討するための情報を届ける
もちろん、求人媒体にも詳しい情報を掲載できる場合がありますし、自社サイトから直接求人を見つけてもらうこともあります。
大切なのは、媒体ごとの特徴を活かしながら、求職者が必要な情報にたどり着けるようにすることです。

求人媒体は、求職者に募集を見つけてもらうための大切な接点。
一方、自社サイトは、施設の特徴や働く環境を伝え、応募を検討するための情報を届ける場所として活用できます。
どちらか一方に頼るのではなく、「求人を知る」から「施設を理解する」までの流れを意識することが大切です。
「うちには発信できるような魅力がないんですよ」

でもなぁ……。ホームページで施設の魅力を伝えるって言われても、何を載せればいいんでしょう?
うち、そんなに特別な施設じゃないですし。

おや、どうして?

いや、だって……。
何かすごい取り組みをしてるとか、賞をもらったとか、そういうのもないですし。
発信するほどのことなんて、あんまりない気がして。

いやいや、そんな大げさな話じゃなくていいんだよ。
じゃあさ、新しく入った職員さんには、どうやって仕事を教えてるの?

え? うちは最初、先輩職員が一緒について、少しずつ仕事を覚えてもらってますね。
いきなり全部任せるのは不安でしょうし。

うんうん。じゃあ、仕事で困ったときは?

そのときは周りの職員に相談してもらってますよ。
管理者にも声をかけてもらうようにしてます。

へぇ〜、いいじゃない!

えっ? いや、そんなの普通じゃないですか?

君にとっては普通かもしれないけど、まだ働いたことのない人にはわからないでしょ?

「入職後は先輩職員が一緒に仕事を教えてくれるんだな」とか、「困ったときには相談できるんだな」とか。
そういう情報があるだけでも、働く姿を想像しやすくなると思わない?

あぁ〜〜、確かに!
言われてみれば、求人票には「未経験者歓迎」って書いてるだけで、どうやって仕事を覚えるのかまでは説明してないですね。

そうそう。そういうところなんだよ。

特別なことを無理に探すんじゃなくて、普段やっていることを、外の人にもわかるように伝えてあげる。
それだけでも、施設のことを知ってもらうきっかけになるんだよね。

なるほどなぁ……。
自分たちにとって当たり前のことって、意外と説明してないものですね。
施設にとっての「当たり前」が、求職者の知りたい情報になる
施設の魅力を発信しようとすると、特別な取り組みや目立った実績を探してしまいがちです。
しかし、求職者が知りたいのは、そうした情報だけではありません。
新人職員への教育体制や、困ったときの相談方法、職員同士の連携など、施設では日常的に行っていることも、外からは見えにくいものです。
まずは、普段の業務を振り返りながら「初めてこの施設で働く人なら、何を知りたいだろう?」と考えてみましょう。
日常のなかに、発信できる情報が見つかるかもしれません。
求職者が知りたいのは「いい施設です!」という宣伝だけじゃない

じゃあ、うちのホームページにも「職員同士の仲がいいです!」とか「働きやすい職場です!」って、もっと書いてみようかな。

おっと、ちょっと待った(笑)

えっ、違うんですか!?

いや、間違いじゃないんだけどね。
「働きやすい職場です」って書いてあったとして、何がどう働きやすいのか、わかるかな?

……あ〜。確かに、それだけじゃわからないですね。

でしょ?
たとえば「新人職員には先輩がついて仕事を教えています」とか、「月に一度、職員同士で業務の振り返りをしています」とか。
実際にやっていることを具体的に伝えたほうが、どんな職場なのかイメージしやすいよね。

なるほど。「働きやすい」って言い切るんじゃなくて、どういう環境なのかを伝えるんですね。

そういうこと!
もちろん、いいところだけ並べればいいってわけでもないよ。
仕事内容や勤務条件は正確に伝える必要があるし、施設によって忙しい時間帯や、仕事の大変さもあるでしょ?

そういうことも含めて、求職者が自分に合う職場かどうか考えられる情報があるといいよね。

あぁ、それは大事ですね。
応募してもらうことばかり考えてましたけど、入職してから「思っていたのと違った」となるのも困りますし。

うんうん。だから、無理によく見せようとしなくていいんだよ。
自分たちの施設がどんなところなのか、きちんと伝えることを考えてみよう。
自社サイトで伝えたい、働く環境の具体的な情報
求職者が施設で働くイメージを持つためには、次のような情報が役立ちます。
- 仕事内容:一日の仕事の流れや、職員同士の役割分担
- 教育・サポート:入職後の研修、仕事の教え方、相談できる体制
- 職場の雰囲気:職員同士のコミュニケーションや日々の取り組み
- 施設の方針:利用者へのケアで大切にしていることや、仕事に対する考え方
すべてを新しく用意する必要はありません。
まずは今ある採用ページを見直し、求職者が知りたいのに掲載されていない情報がないか、確認してみましょう。

「アットホームな職場」「働きやすい環境」といった言葉だけでは、施設ごとの違いはなかなか伝わりません。
大切なのは、その言葉の裏側にある具体的な取り組みや日常の様子を紹介すること。
実際の職場の姿を伝えることで、求職者が自分に合う環境かどうかを考えるための材料になります。
自社発信って、毎週ブログを更新しなきゃいけないの?

うーん、ホームページで伝えることの大切さはわかってきました。
でも木村さん、ひとつ心配が……。

ん? どうしたの?

発信ってことは、やっぱりブログとかを毎週更新しなきゃいけないんですかね?
うち、ただでさえ日々の業務で手いっぱいなので……。

あはは、いきなり毎週更新しなくても大丈夫だよ(笑)

あっ、そうなんですか!? よかったぁ……。

まずは今ある採用ページを見直すところからでいいんじゃないかな。
たとえば、募集要項の内容が今の働き方と合っているか確認する。
それから、さっき話した新人職員へのサポートについて、少し詳しく載せてみるとかね。

あぁ、それならできそうです。

それに、全部を施設長やホームページの担当者が考える必要もないんだよ。
普段の仕事の様子なら、現場の職員さんのほうがよく知っていることもあるでしょ?

確かに。
職員に「うちの施設で働くうえで、どんなところがいいと思う?」って聞いてみるのもよさそうですね。

いいねぇ!
そうやって集めた情報を、ホームページの担当者が整理して、管理者が確認してから掲載する。
そんなふうに役割を分ければ、ひとりで全部抱え込まなくても済むからね。

なるほど。
発信する内容を探すところから、施設全体で協力できるんですね。

そうそう。
大事なのは、頑張ってたくさん発信することじゃなくて、必要な情報を無理なく届け続けられることだと思うよ。
自社発信は、無理なく続けられることが大切
自社サイトを採用に活用するからといって、頻繁にブログを更新したり、大量のコンテンツを制作したりする必要はありません。
まずは既存の採用ページを見直し、求職者が知りたい情報が不足していないか確認することから始められます。
また、発信する内容をホームページ担当者だけで考えるのではなく、現場の職員から情報を集めたり、管理者が掲載内容を確認したりと、役割を分担することも重要です。
無理に更新頻度を増やすよりも、施設の実態に合った情報を、継続して届けられる体制を整えることを意識しましょう。
「求人を出す」から「施設を知ってもらう」へ

いやぁ、今日は勉強になりました。
今まで、求人を出して、条件を見直して、それでも応募が来なかったらどうしよう……って、ずっとそこばかり考えていた気がします。

うんうん。採用のことを考えると、どうしても応募数が気になるもんねぇ。

でも、求人を見つけてもらったあとに、施設のことを知ってもらうっていう視点が抜けてました。

そうだね。
もちろん、ホームページを整えたからといって、すぐに応募が増えるとは限らないよ。

でも、せっかく求人に興味を持ってくれた人がいるなら、その人が安心して応募を検討できるように、情報を用意しておきたいよね。

はい! まずはうちの採用ページを見直してみます。
求人票に書いてある条件だけじゃなくて、実際にどんなふうに働いているのかも、ちゃんと伝えられるようにしたいですね。

いいじゃない!
あ、でも施設長。ひとつだけ。

えっ、まだ何かあるんですか!?

あはは(笑)。
ホームページを直すのに夢中になって、肝心の求人票の情報が古いままにならないようにね。

あっ……!
そういえば、ハローワークと求人サイトとホームページで、ちょっと書き方が違うところがあったような……。

おやおや。じゃあ、そこも確認しておこうか。

は、はい! さっそく確認してきます!
求人媒体と自社サイト、それぞれの役割を活かそう
求人媒体やハローワークは、求職者に募集を知ってもらうための大切な手段です。
一方、自社のホームページには、募集要項だけでは伝えきれない施設の特徴や働く環境を紹介し、求職者が応募を検討するための情報を届ける役割があります。
大切なのは、求人媒体と自社サイトのどちらかを選ぶことではなく、それぞれの特徴を理解し、組み合わせて活用することです。
施設にとっては当たり前の日常でも、これから働くことを考えている人にとっては、大切な判断材料になるかもしれません。
まずは今ある採用ページを見直し、「この施設で働くとしたら、どんな毎日になるんだろう?」という求職者の疑問に答えられる内容になっているか、確認してみましょう。
あなたの法人は大丈夫?3分でできる「介護施設のWeb経営リスク診断」
求人情報は掲載しているけれど、施設の魅力が十分に伝わっているかわからない。ホームページを活用したいけれど、どこから見直せばよいのかわからない。
そんなときは、まず自施設のWeb運用の現状を確認することから始めてみませんか?
介護施設の
「Web経営リスク診断」
現在のWeb運用状況を確認しながら、
ホームページの情報発信や管理体制をチェックしてみましょう。
まずは今の状態を確認するところから、始めてみませんか?
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